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訪問看護のパート・時短勤務 ― 働き方の選び方と社会保険・有給の基本
訪問看護は、パートや時短でも働きやすい分野です。1回ごとの訪問で時間が区切られる仕事なので、「午前だけ」「週3日」といった短い勤務でも担当を組みやすいからです。条件を決める前に、週の働く時間によって変わる社会保険・雇用保険・有給休暇のしくみを知っておくと、求人を落ち着いて比べられます。
訪問看護がパート・時短と相性がよい理由
訪問の時間が区切られている
訪問看護は、利用者さんのご自宅を決まった時間に訪ねる仕事です。介護保険の訪問看護費も、20分未満から1時間30分未満まで、かかる時間ごとに区分が設けられています。1件ごとの区切りがはっきりしているので、勤務時間に合わせて訪問を組み立てやすくなります。
勤務の形を相談しやすい
病棟のように交代制のシフトを全員で回すのとは違い、訪問看護では「何曜日の何時から何時まで」という形で働き方を決めやすくなります。午前の訪問だけを担当する、週の決まった曜日だけ働く、といった組み方を相談できる事業所もあります。
ブランク明けの足がかりにもなる
いきなりフルタイムに戻るのが不安なときに、短い時間から始めて慣れていく方法もあります。復職の準備については「ブランクがあっても訪問看護で復職できる?」も参考にしてください。
パートと時短正社員のちがい
「短く働く」方法は、大きく分けて2つあります。
- パート (短時間の雇用契約): はじめから勤務日数や時間を短く決めて働きます。時給で支払われることが多い形です。
- 時短正社員: 正社員のまま、子育てなどの事情で所定労働時間を短くして働きます。育児・介護休業法では、3歳未満の子を育てる人のための短時間勤務の措置が事業主に義務づけられています。
どちらが合うかは、働ける時間がどのくらい続く見込みか、将来フルタイムに戻りたいかで変わります。正社員に戻る道があるかどうかも、確かめておきたい点です。
週の働く時間で変わる3つの制度
社会保険 (健康保険・厚生年金保険)
フルタイムの4分の3以上働く人は、すでに社会保険の対象です。それより短い時間で働く人も、厚生労働省によると次の要件をすべて満たすと加入の対象になります。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 2か月を超えて雇用される見込みがある
- 学生ではない
- 勤め先の企業規模が基準以上 (2027年9月までは従業員数51人以上、2027年10月以降は36人以上。その後も段階的に広がる予定)
あわせて、月額8.8万円以上という賃金の要件は、2026年10月から撤廃されます。勤め先が対象になるかどうかは企業規模によるので、応募先に確認するのが確実です。
雇用保険
雇用保険は現在、週の所定労働時間が20時間以上の人が対象です。2024年の法改正により、2028年10月からは週10時間以上に広がることが決まっています。
年次有給休暇
パートでも、雇い入れから6か月続けて働き、その間の全労働日の8割以上出勤すれば、年次有給休暇がもらえます。週の所定労働時間が30時間未満で、週の所定労働日数が4日以下の人は、日数に応じて少なめに付与されます (比例付与)。
| 週の所定労働日数 | 6か月後 | 1年6か月後 | 3年6か月後 | 6年6か月以上 |
|---|---|---|---|---|
| 4日 | 7日 | 8日 | 10日 | 15日 |
| 3日 | 5日 | 6日 | 8日 | 11日 |
| 2日 | 3日 | 4日 | 5日 | 7日 |
| 1日 | 1日 | 2日 | 2日 | 3日 |
正社員との待遇差について
パートタイム・有期雇用労働法では、正社員とパートタイム労働者・有期雇用労働者との間の不合理な待遇差が禁止されています (いわゆる同一労働同一賃金)。手当や研修の機会などで気になる点があれば、遠慮なく確認してかまいません。
求人票で時給以外に比べたいこと
訪問看護のパート求人は、時給だけを比べると判断を誤りやすくなります。次の点もあわせて見てください。
- 訪問と訪問の間の移動時間、事務所での記録の時間が勤務時間に含まれているか
- 1日に担当する訪問件数の目安
- 利用者さんの都合で訪問が取りやめになったときの勤務の扱い
- 交通費や社用車の貸与の有無
- 研修や勉強会に参加できるか
- オンコールを担当するかどうか
- 正社員への切り替えの道があるか
応募の前に整理しておきたいこと
パートや時短の相談は、希望がはっきりしているほど話が早く進みます。面談の前に、次のことをメモしておくと便利です。
- 働ける曜日と時間帯 (保育園や学校の送り迎え、家族の介護の予定も含めて)
- 1週間に働きたい合計の時間 (社会保険や雇用保険の対象になる時間の目安と照らし合わせる)
- いつまでこの働き方を続けたいか (子どもの進学や家庭の事情で変わる時期)
- 訪問看護の経験の有無と、不安に感じている分野
「今は週3日だけれど、数年後には正社員に戻りたい」といった先の希望も、最初に伝えておくと働き方の選び方が変わってきます。
リンク訪問看護ステーション伊丹の場合
募集要項によると、雇用形態は正社員とパート社員があり、パート社員の給与は時給1,740円〜です。勤務日数や時間帯などの希望は相談できます。子育て期間中の時短勤務と正社員復帰制度もあります。訪問用の社用車を貸与しており、交通費は月額上限50,000円まで支給しています。
まとめ
訪問看護は、勤務の時間や曜日を組み立てやすく、パートや時短でも力を発揮しやすい分野です。週の働く時間によって社会保険・雇用保険・有給休暇の扱いが変わるので、希望の働き方を決めるときの目安にしてください。給与や勤務時間などの条件は、募集要項にまとめています。
よくある質問
週3日のパートでも有給休暇はありますか?
あります。雇い入れから6か月継続して働き、全労働日の8割以上出勤していれば、週3日 (年121〜168日) の人には6か月後に5日の年次有給休暇が付与されます。
扶養の範囲で働きたいのですが、相談できますか?
勤務日数や時間帯の希望は相談できます。ただし、社会保険の加入要件は週の所定労働時間や企業規模で決まり、制度の見直しも続いています。最新の要件は厚生労働省の「社会保険適用拡大特設サイト」で確認してください。
パートでもオンコールはありますか?
事業所によって違います。オンコールの担当の有無や回数は、雇用形態とあわせて面談で確認するのが確実です。
パートから正社員になれますか?
リンク訪問看護ステーション伊丹には正社員復帰制度があります。切り替えの時期や条件は、面談でご相談ください。


